2012年12月25日火曜日

開催報告 滋賀医大 第14回放課後家庭医療学レクチャー


行脚プロジェクトスタッフの菅家です。
滋賀医科大学で継続的に行われている「放課後家庭医療学レクチャー」、第14回の報告を、北海道家庭医療学センターの中村先生からいただきました!

中村先生、ありがとうございました!
滋賀医大 放課後家庭医療学レクチャーの皆様、今後共どうぞよろしくお願いします!!

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滋賀医科大学 放課後家庭医療学レクチャー 第14回 「家庭医が診る胃腸炎」

北海道家庭医療学センターのフェローの中村琢弥です。
2012年12月22日に滋賀医科大学にて「胃腸炎」についてのレクチャーをおこないましたため、その報告を行います。
 本学習会は私の母校である滋賀医科大学の家庭医療勉強サークルであるFPIG関西や国際医療保険学習サークルであるTuktukの皆様と協力し、2011年4月より毎月約一回のペースで連続開催している家庭医療学習会の第14弾になります。

 今回は冬の特別編ということで、午後の長めの時間を確保しまして、久しぶりのdisease領域である「胃腸炎」をテーマとして開催することになりました。日本の医学部ではいわゆるおなかの風邪である「感染性胃腸炎」についてしっかりと学ぶ機会はそう多くはありません(もしかしたらまったくないかも)。今回は家庭医としてはCommon中のCommonである胃腸炎を医学生全学年対象に楽しく学んでいただくこととしました。

WS前の事前準備では教育計画書を作成、今回は知識領域として胃腸炎にまつわる診療上のポイントを整理して学ぶこと、技術領域としてORSの作成を修得すること、態度領域として家庭医が胃腸炎をよく学び診療することの重要性を認識する、これらを掲げて本番に臨みました。また今回はファシリテーターとして大津ファミリークリニックの斉藤先生と来住先生、滋賀家庭医療学センター(弓削メディカルクリニック)の雨森医師、京都家庭医療学センター(膳所診療所)佐々木先生にご参加いただきました。ありがとうございます!

 さて、当日は13:00から開始、参加者である学生は合計約20名となりました。セッションではIce breakingと同時にFirst sessionとして「胃腸炎にまつわる貴方のエピソード」をグループ毎に共有いただき、それぞれの知識を棚卸ししていただきました。さらにその後、胃腸炎診療の実際をみていただくために来住先生と佐々木先生によるロールプレイを行っていただき、その診療にまつわるディスカッションを皆さんにしていただきました。

 その後、胃腸炎診療についてのポイントレクチャーです。今回は実際の診療上で扱うことを中心とするなどを分類してレクチャーしました。これらの内容をふまえた上で、医師患者役に分かれてのロールプレイを行っていただきました。テーマは胃腸炎診療における指導で、感染予防や水分補給方法、職場復帰について、身につけたばかりの知識を活用して頑張っていただきました。

これらの講義の後、小休止をおいて、ORSの講義と作成実習を行いました。なるべく手軽に作れるように、また味を調えるためにオレンジジュースを使用したレシピに工夫して皆さんに体験していただき、本会は終了しました。

全体として非常に熱心に取り組んでいただけたレクチャーとなったと思います。特に医学部の1年生~6年生まで全ての学年の方が参加していただけに学習ポイントを多種多様に用意したことがよい方向に働いた様に思います。胃腸炎というあまりこの手の学習会ではおよそ扱われないテーマだったこともまたチャレンジしがいのある内容となりました。

 報告は以上です。今後もこの会は月一回で継続予定(次回は2013年1月開催予定)です。

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