2012年6月22日金曜日

6/23 北里大学「プロフェッショナル 家庭医の流儀」

プロジェクトスタッフの菅家です。

直前になってしまいましたが、6月23日に行われる、
北里大学での企画を紹介します!!

今後も、全国各地で勉強会企画が動いています。
随時報告しますので、よろしくお願いします!

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「プロフェッショナル 家庭医の流儀」


●日時;6月23日(土)
●場所:北里大学 M23B教室
●参加者:24人まで

●講師


○高柳宏史先生(喜多方市地域・家庭医療センター)
○滝川春奈先生(北海道家庭医療学センター)
○飯田智子先生(静岡家庭医養成プログラム)


●参加費

<タイムスケジュール>

13:00~13:10

13:10~13:30  icebreaking 飯田先生

13:30~14:00  家庭医の診療とは 滝川先生

Break 10分

14:20~16:10  家庭医の診療を体験してみよう!

Break

16:20~16:50  家庭医とは 高柳先生

16:50~17:20  家庭医になるには 飯田先生

17:20~     閉会式・懇親会(希望者のみ)

<参加形態について>

○参加者
診療体験やグループセッションに参加可能。基本的に応募者は参加者として参加
していただくことになります。定員を超えた場合抽選となります。

○見学者
診療体験は参加できませんが講義を聴いたり見学したりすることが可能。参加者
の抽選にもれた場合や、途中参加・途中退出の方は見学者としての参加になりま
す。

<講師紹介>

○高柳宏史先生(喜多方市地域・家庭医療センター)
○滝川春奈先生(北海道家庭医療学センター)
○飯田智子先生(静岡家庭医養成プログラム)

みなさん北里大学出身の先生方です♪
先生方と気軽にお話しできる機会として懇親会も用意しています。ぜひ懇親会も
参加してみてください♪

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2012年6月19日火曜日

「6/2-3大阪市大 第二回大学では教えてくれないウィメンズヘルスWS」開催報告


6/2-3に大阪市立大学で行いました「第二回 大学では教えてくれないウィメンズヘルスWS」についてご報告させて頂きます。

参加者の満足度の平均点は98.1点。
<さすがに前回の満足度での満点越え:103.9点は超えられなかったですね(笑)>







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<勉強会名>第二回 大学では教えてくれないウィメンズ・ヘルスWS
<日時> 2012年6月2日(土)13:00~6月3日(日)13:00
<場所> 大阪市立大学阿倍野キャンパス 医学部医学科学舎

<講師>
講師&チューター
講師:
本山哲也、菅長麗依(亀田ファミリークリニック館山)
中山明子(大阪家庭医療センター・西淀病院)
チューター:
石井大介(大阪家庭医療センター)
長哲太郎(大阪家庭医療センター)
野口愛(大阪家庭医療センター)
来住知美(音羽病院)
張 耀明(亀田ファミリークリニック館山)
郭友輝(亀田ファミリークリニック館山)


<参加人数>
36名+オブザーバー7名=43名
参加大学:大阪市立大学、滋賀医大、京都、大阪、奈良医大、大阪医大、福井、神戸、高知、自治医大、鹿児島、弘前
学部:医学部、看護
学年1~6年生

<WS内容>
 <6/2(1日目)>
 ⓪13:00 イントロダクション・アイスブレイク 中山

ナプキンの実験中
 ①思春期 「ライフスキル、ピアプレッシャーに打ち勝つ」
1-1 『月経』
正しい月経とは何か、どうすれば医療機関にかからなければいけないのかという視点でレクチャーをしました。
(内容は月経随伴症候群・月経前症候群・続発性無月経・月経不順)
ナプキンがどれだけ吸えるのかの実験にはみんなが群がって興味津々。
その後、2人一組で月経歴を聞くというロールプレイを行いました。




1-2 STD(クラミジア)・帯下 菅長(1時間 15:30-16:30)
性感染症と帯下についてレクチャーし,sexual historyの取り方を説明.
ロールプレイで病歴をとるときの難しさと,患者として性交歴を聞かれる恥ずかしさを体感。デリカシーへの配慮の重要性も体感できたのではないかと思います。

1-3 避妊・若年妊娠 ピル、IUD
・若年妊娠と中絶の現状
・避妊法(コンドーム・ピル・IUD)
10代の性行動と若年妊娠の現状をお話しして,グループでディスカッション.コンドームネゴシエーションを行い,その後に避妊法・低用量ピルの使用法・緊急避妊法についてレクチャー.最終ロールプレイとして,緊急避妊法を求めてきた患者に対応する練習をしてもらいました.かなりみんな苦労して患者に対応しました.



 ②更年期・老年期 「更年期を見分けよう」
2-1 疾患を知る
・更年期・うつ病
更年期の定義と更年期障害についてお話ししました.参加者の「お母さん世代」の事なので、優しくしましょうというメッセージが印象的でした。
2-2 予防を知る
・女性の癌(子宮頸癌、子宮体癌、乳癌)・スクリーニング・HPVワクチン
ヘルスメンテナンスの4原則をお話しした上で,参加者にパソコンやスマートホンでアプリを使ってUSPSTF,ePSSで推奨される予防医療を検索.ePSSというツールに感動して頂き、いろんな検索をしてみました.

③1日目のまとめ 18:30終了予定
番外編:飲み会にて

 <6/3(2日目)>
④2日目イントロダクション
⑤性成熟期 テーマ「よりよい妊娠・子育てのサポート」
・妊娠前・妊娠中・産後のケア
妊娠前に気をつけること,妊娠中に気をつけること,出産後に気をつけることという視点で それぞれのフェーズで受診してきた上気道炎の患者に対して行えることを話し合いました.前日の基礎知識も使いながら,患者とその環境を想像して自由に意見を出し合った上で,レクチャーを行いました.産婦人科医でなくても、気を付けられることの多さにみんな驚いていました。


 ⑥知識整理ゲーム Jeopardy(ジェパディ!)
2日間の知識の復習をチーム対抗のクイズで行いました.ダブルポイントあり,他チームから点の奪い合いありの白熱しすぎたゲームとなり熱気ムンムンしました.今回からチームの代表者が前に出て答える&『ヘルプ』というシステムを導入し、困ったらチームに一回だけ相談できるようにしました。回答件を得るためのコーヒーの缶の取り合いがすごくて、中身が入っているのに凹んでしまうくらいでした。(けが人が出なくて本当によかったです.)

 ⑦2日間のまとめ
思春期→性成熟期→更年期という流れを復習し,すべてにヘルスメンテナンスという考えがあることをまとめて,あっという間に2日間が終わりました.

すべてのレクチャーで「一目で分かる○○」というシリーズでA4~A3見開きにまとめて渡すことでウィメンズヘルスの流れがわかる資料を作りました.参加者も鹿児島~弘前まで幅広く、ジェネラリスト志望,産婦人科志望だけでなく色々な学生が来てくれました。男の子も女の子の気持ちを想像して月経などについても必死で考えてくれました.
きっと今回勉強してくれたことを友達に伝えて,ウィメンズヘルスという分野があることを広めてくれるに違いありません.
ウィメンズヘルスを実践している家庭医として,本当に楽しい刺激的な時間を過ごさせて頂きました.

また第3回をどこかで行いたいと思います!こうご期待!!
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2012年6月15日金曜日

開催報告 大分大学 第8回ざっくばらん家庭医療勉強会

プロジェクトスタッフの菅家です。
今回は、九州各地で行われている、ざっくばらん家庭医療勉強会の、
大分大学開催の報告を頂きました!


大分大学の地域医療学講座、総合診療部の先生方にもご協力いただき、大変盛り上がったようです!
藤谷先生、報告ありがとうございました!!


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いつも大変お世話になります。
岡山家庭医療センターの藤谷直明です。

6/9に大分家庭医療ワークショップを開催しましたので、御報告申し上げます。

今年はより九州に、そして大分にワークショップを還元していくことを目標に、
大分大学の宮崎教授、飯塚・頴田(かいた)家庭医療プログラムの吉田先生、
大分大学出身の私でそれぞれ講演とWSを担当しました。

<勉強会名>第8回ざっくばらん家庭医療勉強会 in 大分
         第2回大分家庭医療ワークショップ
<日時>201269
<場所>大分大学医学部
<代表>藤谷直明(岡山家庭医療センター)
<講師>
 医 師:宮崎 英士(大分大学医学部地域医療学講座教授)
     塩田 星児(大分大学医学部総合診療部)
     江口 幸士郎(唐津市民病院きたはた)
     赤岩 喬 (宇和島徳洲会病院)
     吉田 伸 (飯塚病院総合診療科 飯塚・頴田(かいた)家庭医療プログラム)
     中山 元 (岡山家庭医療センター 後期研修医)
     岡崎 友里(静岡家庭医養成プログラム 後期研修医)
     藤谷 直明(岡山家庭医療センター 後期研修医)
 看護師:杉本 綾子(奈義ファミリークリニック)
     大竹 麻友(清風会 家庭医療看護師養成コース)
<参加人数>全体 46名
 うち大分大学医学部医学科生 33名、他大学医学科生13名、鍼灸師 1名 

<自由記載>
内容について
イントロ~    岡山家庭医療センター 藤谷 直明
家庭医療の概要とともに、Bio-psycho-socialデルの紹介がされた。

講演 大分の医療の現状とジェネラリストについて~
 大分大学医学部地域医療学講座の宮崎教授より
大分の医療の現状と、今後求められる医療について話があった。治す医療に加え支える医療が今後大切であることなどを教えて頂いた。先生自身は呼吸器内科の専門医であるが、家庭医療により添う言葉を頂き、大変感銘を受けました。

WS
① 外来で診断と治療決定に役立つ解釈モデル
 飯塚病院総合診療科 飯塚・頴田(かいた)家庭医療プログラム 吉田 伸
 唐津市民病院きたはたの江口先生、宇和島徳洲会病院の赤岩先生のデモから始まり、医師としての使命は患者の命、機能、心を守ることであることを確認した後に、しかし、疾患中心の医療だけでは上手くいかないときがあることに言及し、患者中心の医療が紹介された。その上で、班ごとにロールプレイを行い、『かきかえ』の聞き方について、話し合った。

WS
② 家庭医らしい高齢者のみかた
 寸劇を交えながら、高齢者の診療が難しい理由について話し合った。その後、CGA紹介し、CGAを用いて寸劇の症例を班ごとに検討した。続いてCGABioPsychoSocialのすべての要素が含まれることをみんなで確認して、高齢者のケアでもBPSモデルが大切であることを確認した。そして、高齢者の生きがいの大切さに触れた後、清風会 家庭医療看護師養成コースの大竹看護師から高齢者の生きがいとケアに関する実際の症例を発表して頂いた。

すべてのワークショップで全人的医療の大切さが強調されるとともに、治す医療だけでなく支える医療も大切であることが強調されるワークショップになった。

最後の総括では宮崎教授から「なにかうねりを感じた」と言って頂き、今後の家庭医療にますますの期待を持ち、会が終了した。
その後の懇親会でも講師と学生の間で多くの質問や意見のやり取りがあり、とても熱い夜となりました。

2012年6月2日土曜日

開催報告 4/28 福島医大「医大生の時に知っておきたかったこと」


プロジェクトスタッフの菅家です。
開催から時間がたってしまいましたが、
4月28日に福島医大で行われた勉強会の報告です!

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福島県立医大には、「プライマリ・ケアを学ぼう会」という学生サークルがあります。このサークルの始まりは10年弱前、プライマリ・ケアについて学びたいという学生が集まってサークルを作ったのがきっかけで、その後脈々と勉強会サークルとして、現在も積極的に活動しています。


「新入生にも参加してもらえるような勉強会企画を」という依頼を今年はじめに頂き、4月28日に開催しましたので、その内容を紹介したいと思います。


企画を担当してくれた医学部学生の猪股くんからは、将来のキャリアについての内容と、家庭医についての紹介、そして体験型で学んだことを持ち帰ってもらえるような企画にしたい、という依頼を頂いたことから、今回は「対人コミュニケーションのコツ」「家庭医は何をしている医師なのか」「将来の不安について語ろう」という3部構成としました。


今回の勉強会に協力していただける医師を募集したところ、当講座の医師はもちろんのこと、地元でプライマリ・ケアに従事しているベテランの先生、東京や北海道の家庭医、東京で病院勤務している福島医大卒業生など、なんと11人も医師が集まってくれました。主催者として感激でした!


1.話を「聴く」コツ教えます! ~家庭医が教える対人コミュニケーション 初級編~


一対一の会話は、実は聞き手 が左右する? そんな体験から学んでもらおうというこのセクション。5〜6人グループで座ってもらっていたので、まずはアイスブレーキングからスタート。「となりのとなりゲーム」を今回は準備しました。グループメンバーの名前、ニックネームを呼ぶことで、心理的距離を縮め、その後のグループワークに参加しやすくするのが狙いです。


 参加者の皆さんは積極的に参加してくれ、とても盛り上がりました。5グループのなかで1位だったグループには、私のおみやげ「南郷トマトジュース」が贈られました。

そして、コミュニケーションの本題へ移ります。「目は口ほどにモノを言う」「人は見た目が9割」というフレーズを題材に、「メラビアンの法則」について解説しました。非言語的部分でメッセージが発せられていること、コミュニケーションでは非言語的部分にも意識することが必要であることを話しました。


 いよいよ体験。2人一組になり、話し手は1分間スピーチ、聞き手の態度を3パターン「無表情でうなずきもしない」「うなずきながら適宜合いの手を入れる」「90度体を横に向けて、メモを取りながら単調にうなずく」試し、それぞれがどう感じたかを共有しました。聞き手の態度で、話が盛り上がったり、喋りにくかったりする、ということを体感し、それぞれの聞く態度を振り返ってもらえたようでした。


2.家庭医って何してる医師?


 私が只見町朝日診療所で働いている様子を画像付きで紹介し、実際に家庭医はどんな仕事をしているのかをイメージしてもらいました。働く場所によっても変わりますが、年代を問わず、診察を受けに来た人たちだけでなく、周りに住んでいる人たちがより健康に、よりよく過ごすことができるように医師として働く、という点を伝えられればと考えました。


 参加者の皆さんからは、これまでの日本の医療には家庭医はいなかったのか、とか、今どれだけの人数、家庭医がいるのか、など、本質をつく質問が数多くだされ、私だけでなく、ファシリテーターとして参加してくださっていた先生方にもコメントいただきながら、理解を深めて行きました。


3.将来の悩みを一緒に考えよう!
  医学生として入学したばかりの人から、まもなくマッチングで初期研修病院が決まる6年生、そして現在研修中の初期研修医も参加してくれていたこの勉強会。それぞれが感じている将来への不安・悩みを言語化して、先輩医師たちの経験を参考に、今後できることを考えてみよう、というセクションです。


 まず、私が大学入学から現在までのキャリアを自分を例にして紹介し、一般的な臨床医のキャリアパスを知ってもらいました。次に、架空の医学生「福島桃子さん 医学部1年」が今後将来について考える悩み・心配を、想像・妄想して数多く出そう、というワークに取り掛かります。ブレインストーミングとして、数多く出すことを目標とし、多く出たグループには再び「南郷トマトジュース」が贈られました。


 自己のことではなく、架空の人物がどう考えるか、という設定にすることで、自己のなかにある考えをより外へ出しやすくできるのでは、という意図のもと、このようなワークにしました。


 その後、各グループごとにアイデアを整理しつつ、ファシリテーターとして参加してくれていた医師たちに、興味のある項目について質問する時間を設けました。ファシリテーターの皆さんは、それぞれの体験、経験、知識を総動員して、語ってくれていました。
 最後に、このワークを通して、今後の学生生活・研修医生活で「こうしよう」というポイントを、各参加者に書き留めてもらい、ワークショップ全体を終了としました。


<全体の振り返り>
 参加者皆さんが積極的に参加してくれたこと、そしてファシリテーターが各グループ2人ずつ配分できたことで、グループワークが盛り上がり、参加者それぞれが今後の生活に生かせるポイントを持ち帰ってもらえたのではないかと考えています。これは意図していなかった点ですが、ファシリテーターから「初心を思い出して新鮮な気持ちになった」「また明日からがんばろうと思った」という感想があり、これも企画担当としてはとても嬉しいものでした。

 今後も、プライマリ・ケアを学ぼう会との協力で、勉強会・ワークショップなど開いていければと思っています。準備は大変でしたけど、企画・運営している私も楽しかったです。またやりましょう!