2012年2月6日月曜日

開催報告 1/15 順天堂大学勉強会


プロジェクトスタッフの菅家です。

1月から3月にかけても、各地での勉強会企画が開催されています!
今日は、1月15日に行われた順天堂大学での勉強会の報告を紹介します!
順天堂大学医学部の、久保伸貴さんからいただきました。ありがとうございます!

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80大学行脚プロジェクト 順天堂大学勉強会」『家庭医マインドに触れよう!』
主催 順天堂大学 学生医療研究会
共催 日本プライマリ・ケア連合学会 学生・研修医部会 関東支部

日時:2012115() 14:0019:00
場所:順天堂大学 本郷キャンパス 10号館105教室
企画代表者:順天堂大学医学部2年 久保伸貴
企画関係者:順天堂大学医学部5年 岡野恵

講師:新井大宏先生(静岡家庭医養成プログラム チーフレジデント)
飯田智子先生(静岡家庭医養成プログラム レジデント)
杉谷真季先生(東京医療センター 総合内科レジデント)
内山直樹先生(東京医療センター 総合内科レジデント)
宇井睦人先生(都立多摩総合医療センター 救急・総合診療プログラム)
特別講師:松村真司先生(松村医院 院長)

参加人数:合計39
医学生31名、看護学生5名、看護助手1名、会社員1名、医師1

タイムスケジュール:
1300- 開場 pretestを事前に書いて頂いた。
14001420 開演、代表者司会によるアイスブレーキング
14201430 岡野恵「家庭医療へのイントロダクション〜DiseaseIllness
14301530 新井先生「家庭医療とは(ワークショップ)」
休憩10
15401610 飯田先生「家庭医研修の内容」
16101640 松村先生からの特別レクチャー
16401650 集合写真撮影
16501730 杉谷先生&内山先生「ホスピタリストを目指して」
休憩10分 posttestの配布、記載
17401840 宇井先生「離島医療の魅力(ワークショップ)」
18401900 新井先生「USMLE・海外留学関連団体の紹介など」 
19001915 埼玉医大5年 日下伸明「学生・研修医部会の活動紹介」
19151925 片づけ

企画経緯:
 医療系の大学に通われている学生なら一度は聞いたことある言葉「家庭医療」。しかし、大学のカリキュラムとはかけ離れた存在であり、なかなか知る機会がない。そこで、日本プライマリ・ケア連合学会の若手医師部会の先生方にご協力頂き、以下のような目標を掲げて、勉強会を開催するに至った。

・家庭医マインドとはなんだろう?病院の医師にも家庭医マインドは必要なのか?
・自分なりの言葉で家庭医マインドを語れるようになろう。
・家庭医療とは何か自分の言葉で言えるようになる。
・家庭医療の心、家庭医療の意義、家庭医療に携わる魅力を知る。
・患者の背景をみる医療とはどのようなものか知る。

企画内容:
久保さんによるオープニングとアイスブレーキング
 久保さんの個性的な自己紹介で空気をほぐした後、講師陣の紹介をし、事前に分かれていたグループ内で簡単な自己紹介をお互いにした。アイスブレーキングでは、「気づきのテスト」という動画を用いた。グループ対抗でいくつ「気づけたか」を競い、どのグループも5〜7個ずつは見つけられていた。ネタばらし動画をみて、多いに盛り上がり、場の空気は十分に暖まった。
(参照:”Test Your Awareness : Whodunnit?” http://www.youtube.com/watch?v=ubNF9QNEQLA

岡野さん「家庭医療へのイントロダクション〜DiseaseIllness
 家庭医療とは何かを勉強する前の導入として、DiseaseIllnessについて、簡単な症例を題材にグループワークを行った。医学的な診断と治療(Disease)はもちろん大切だが、患者さんの本人の体験(Illness)もとても大切な要素である。家庭医療ではこれらのバランスをとることも必要なのではないか、とまとめて頂き、これから家庭医療を学ぶための雰囲気を作った。

新井先生「家庭医療とは(ワークショップ)」
 米国における家庭医療の歴史、日本の近代医学の歴史、そして日本での家庭医療の歴史と現状が説明された。図を用いた臓器別専門医と家庭医の守備範囲の比較、家庭医は患者の背景やその家族、さらには属するコミュニティを常に考えて診療をしていること、そして予防指導を継続していくことの3点を家庭医療の特徴として、事例や図表を用いて具体的に説明して頂いた。

飯田先生「家庭医研修の内容」
 家庭医療専門医を目指す研修内容の概要を説明して頂いた。家庭医療研修の特徴として、外来研修を十分に積み、「外来」マネージメントの指導を受けること、臓器専門医のもとで他科の研修を積み、専門医に送るタイミングや他科でしか学べない手技の習得をすること、地域のプライマリヘルスケアに介入することを挙げられた。そして、実際にご自身が行われている、静岡家庭医養成プログラムでの後期研修の内容を取り上げて、上記のことを具たいていにご紹介頂いた。

松村先生からの特別レクチャー
 松村医院での日頃の診療風景を実際の写真を用いて、裏話を織り込ませながらご紹介頂いた。最後には、学生・研修医からのよくある質問トップ3について取り上げられ、松村先生ワールドの中にみんなが吸い込まれていった。先生が紹介された言葉「過去を根拠に未来を限定してはいけない。肝心なのは、夢が先にあることだ。登山家故トッド・スキナー」が強く印象に残るものだった。

杉谷先生&内山先生「ホスピタリストを目指して」
 「市中病院にいる医者ってどんなイメージ?」と参加者に投げかけるところから始まった。大病院の医師や家庭医とはどのような点で異なっているのかについて、図を用いてとても分かりやすく説明された。そして、市中病院での研修の様子について、あるレジデントの1週間を取り上げて、ホスピタリストの面白さを紹介して頂いた。

宇井先生「離島医療の魅力(ワークショップ)」
 ご自身の島嶼地域(伊豆諸島、小笠原諸島など)での経験をご紹介して頂いた。自然豊かな美しい写真や、島の人や診療所のスタッフとの交流の写真をふまえながら、島で医療をすることとは何か、島で医療を行うのに必要なことは何かなど説明され、離島医療の魅力をとてもよく感じられた。

新井先生「USMLE・海外留学関連団体の紹介など」
 最後の講演として、学生向けの海外留学のシステムや財団などの紹介をして頂いた。「最初からできる人はいない。努力によって必ず成長する。動機と継続性が大事。」というメッセージを頂いた。自分が今どの段階なのかを見つめ直し、動機が足りないなら動機づけから始めよう。そう感じさせられた。

最後に
 5時間があっという間に過ぎてしまった。参加者さんの声の中には休憩の取り方や予定より長引いたことについて指摘がみられた。また、司会進行の手際が若干悪かったことも指摘頂いたが、ほとんどの参加者に勉強会に参加して良かったと思って頂いたようで大変嬉しく感じた。主催者としてはまだまだ未熟であったが、勉強会成功のためにご協力して頂いた講師陣の方々をはじめとする、全ての方々に感謝したいと思います。


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